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2009年8月31日 (月)

選挙が終わって

第45回総選挙は30日、投開票され、民主党が単独過半数(241議席)を大幅に上回る308議席を獲得し、民主党を中心とする新政権の誕生が確実となりました。各政党、候補者も今回の結果についての総括をされていることと思います。様々な識者やメディアの分析、論評も続いています。

民主圧勝 政権交代―民意の雪崩受け止めよ(朝日新聞)

歴史の歯車が回った 民主が圧勝 自民落城(東京新聞)

民主党政権実現 変化への期待と重責に応えよ(読売新聞)

衆院選民主圧勝 国民が日本を変えた(毎日新聞)

民主党政権 現実路線で国益を守れ 保守再生が自民生き残り策(産経新聞)

外交、内政ともに難題が山積している今日、社会全体に漂う閉塞感、日々の生活は勿論のこと、将来に不安を感じている国民たちが、ささやかでも「しあわせ」を感じながら、安心して生活できる社会の実現を、与野党協調し、切磋琢磨しながら目指して頂きたいと切に願っています。

日本の名目GDPは、アメリカに続いて世界第2位ですが、国民一人当たりの名目GDPは、2007年では世界第19位(先進7カ国中最下位)です。第1位はルクセンブルク、第7位はスウェーデンです。ちなみに、スウェーデンの名目GDPは世界第19位です。ルクセンブルクは20位にも入っていません。

大事なのは、国民一人当たりのGDPではないですか?世界第2位のGDPといっても、国民はそれに見合う「幸福感」を感じていません。

たびたび、スウェーデンの話を持ち出して恐縮ですが、ご存知のように、スウェーデンは「高福祉・高負担」の国と言われます。逆に、日本は、「低福祉・低負担」と皆さん思われています。

然しながら、日本の現状は、「高福祉・高負担」といわれるスウェーデンより国民が「高負担」を強いられている「低福祉・高負担」の国であるとの報告もあります。

スウェーデンと日本の国民負担率の比較で、社会保障給付費を対GDP比でみると、スウェーデンは52%、日本は27%で、スウェーデンは日本の約2倍だそうです。同様に対国民所得比でみると、スウェーデンは75%、日本は35%となっているとのことですが、社会保障給付金等を除いた「再修正国民純負担比率」で見ると、日本が14%に対してスウェーデンが11.9%と逆転して日本のほうが高くなるそうで、日本もかなりの「高負担」の国と言えそうです。

スウェーデンの、出産・育児等、家族政策(育児の社会負担)関連の給付の対GDP比は日本の約7倍、高齢者・障害サービス関連の給付の対GDP比は日本の約10倍、雇用政策関連の給付の対GDP比は日本の約4倍だそうで、日本の「低福祉」ぶりが露見しています。

法人所得税や社会保険料の法人負担の国際比較では、自動車製造業の法人負担は、日本30.4%、フランス41.6%、ドイツ36.9%。エレクトロニクス製造業の法人負担は、日本33.3%、フランス49.2%、ドイツ38.1%。情報サービス業の法人負担は、日本 44.2%、フランス70.1%、ドイツ55.7%。日本の企業負担は、フランス、ドイツの7~8割とのことです。

何が大事にされてきて、何が大事にされてこなかったか・・・こうしたデータからも考えさせられることは多いかと思います。

日本の消費税率5%は、国際的に低く、福祉先進国のスウェーデンの5分の1、ヨーロッパ各国の4分の1といわれ、財界は、消費税率を10%から18%に引き上げることも要求していました。ねらいは、企業の税・社会保障負担を軽減で、企業負担の軽減分は、私たちの負担となります。

然しながら、日本の消費税は網羅的に課税されていますが、ヨーロッパ各国の付加価値税は、医療・教育から住宅取得・不動産・金融など幅広い非課税項目があり、食料品や医薬品など、生活必需品は軽減税率をとっています。よって、国税収入に占める消費税収入の割合は約22%程度で日本とほぼ同程度となり、日本の消費税率が決して低いといえない状況にあります。

こうしたデータからも、日本社会の現状は「低福祉・高負担」の国と言えるのではないでしょうか。

次世代育成支援への公的支出は、スウェーデンはGDP比3.2%、イギリスは3.2%、フランスは3%となっていますが、日本は0.8%でしかありません。GDP19位の国が3.2%も支出できているのに、2位の国が0.8%しか支出していないことでも、日本の「低福祉」ぶりは際立っています。

新政権は、子育て、仕事と家庭の両立への支援として、

安心して子どもを産み、育て、さらに仕事と家庭を両立させることができる環境を整備する。

出産の経済的負担を軽減し、「子ども手当て(仮称)」を創設する。保育所の増設を図り、質の高い保育の確保、待機児童の解消につとめる。学童保育についても拡充を図る。

「子どもの貧困」解消を図り、2009年度に廃止された生活保護の母子加算を復活する。母子家庭と同様に、父子家庭にも児童扶養手当を支給する。

高校教育を実質無償化する。

などを掲げていますが、付け焼刃的なものではなく、持続可能な政策となってほしいと思いますし、諸外国がそうだからと単純に右にならえはできないとしても、国民の幸福度をいかに高められるかという点において取り組んで頂けるものは多々あるのではないでしょうか。

子どもたちには、もっと投資して頂きたいと思います。

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